日本歴史時代作家協会 公式ブログ

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2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

大河ドラマウォッチ「麒麟がくる」 第四十三回 闇に光る樹

天正七年(1579年)、夏。丹波の八上城と黒井城がようやく落城しました。明智光秀十兵衛はこれによって、丹波全域を平定することに成功したのでした。 光秀(長谷川博己)は敗北した将を前に語ります。 「方々は、安土の織田信長様のもとに、送られる。戦いをや…

大河ドラマウォッチ「麒麟がくる」 第四十二回 離れゆく心

天正六年(1578年)、秋。明智光秀十兵衛(長谷川博己)を巻き込む、大きな事件が起きました。有岡城城主、荒木村重が信長を裏切り、城に立てこもったのでした。 羽柴秀吉(佐々木蔵之介)と、光秀は、荒木の説得にやって来ていました。光秀は娘の岸を、荒木…

書評『足利の血脈』

書名『足利の血脈』 著者 秋山香乃 荒山 徹 川越宗一 木下昌輝 鈴木英治 早見 俊 谷津矢車発売 PHP研究所発行年月日 2021年1月7日定価 ¥1700E 足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー 作者:秋山 香乃,荒山 徹,川越 宗一,木下 昌輝,鈴木 英治,早…

大河ドラマウォッチ「麒麟がくる」 第四十一回 月にのぼる者

天正五年(1577年)、十月。信長から離反する者も出る中、将軍足利義昭(滝藤賢一)は、諸国の大名に向け、信長を倒すべしと、なおも文(ふみ)を送り続けていました。 丹波の国では、反信長の土豪、国衆の勢力が根強く、明智光秀十兵衛(長谷川博己)は苦戦…

極私的ランキング文庫書下ろしシリーズ編

文庫書下ろしシリーズ編 シリーズもののベストテンは基準が難しいこともあり、選考のコンセプトを変えることにした。 2020年のシリーズものの動向は、ベテランの長寿シリーズが安定した刊行ペースと売れ行きを示しており、大きな変化は起きていない。そこで…

大河ドラマウォッチ「麒麟がくる」 第四十回 松永久秀の平蜘蛛(ひらぐも)

天正五年(1577年)、夏。摂津の本願寺は、毛利や上杉などと手を結び、反信長勢の中心でした。信長と本願寺の戦いは七年余りにも及び、このいくさのさなか、参戦していた松永久秀(吉田鋼太郎)が突如、陣から逃亡をはかり、織田家中に衝撃を与えました。 明智光…

極私的・偏愛的ベストテン2020年度版

極私的・偏愛的ベストテン2020年度版 新型コロナウイルスが猛威を振るっている。危機管理能力が極端に欠如している現政権は、猛威の後追いをしているだけで決断できずに事態をいたずらに悪化させているばかりだ。それもそうだ。棒読み首相のオリジナル発言で…

大河ドラマウォッチ「麒麟がくる」 第三十九回 本願寺を叩け

天正三年(1575年)。将軍、足利義昭を追放した織田信長(染谷将太)は、幕府に変わり、畿内を掌握し始めました。しかし、信長に抗(あらが)う勢力は、各地に残っていました。 本願寺にて宗主の顕如(顕如)が、武装した信者たちに語ります。 「信長は無体にも、こ…