2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧
平清盛(松平健)が、声を荒げて息子の宗森(小泉孝太郎)にいいます。 「追討軍はまだ出立(しゅったつ)しておらんのか」 「明後日の朝、京を発つ手はずでございます」 清盛は立ち上がります。 「今まで何をしておった」 「旧例にのっとり、必勝の吉日を選…
第479回 デジャヴ 平成十九年三月(2007)有楽町 日劇1 謝肉祭で沸くニューオーリンズ。港の大型フェリーに乗り込む人たち。海軍の水兵とその家族が船客の大半を占めている。この楽し気な雰囲気が次になにかが起こりそうな不吉な予感につながって……。娯…
平清盛(松平健)は幽閉されている後白河法皇(西田敏行)を訪ねていました。 「大庭景親によれば、源頼朝は謀反(むほん)の兵を挙げ、伊豆の目代(もくだい)の首をとった由(よし)にございます」と、清盛は語ります。「その後の頼朝は、恐れ多くも、政(…
第478回 イルマーレ 平成十八年九月(2006)新宿歌舞伎町 ミラノ座 韓国映画のハリウッドリメイク。オリジナルが未見のため比較はできないが、どこから見てもハリウッド映画になっている。 別の年代に通じる郵便受けで別の年代の人物がやりとりするとい…
自軍が敗北し、頼朝(大泉洋)は石橋山の洞窟に隠れていました。 大庭勢が頼朝を探しています。梶原景時(中村獅童)は、頼朝の一行を発見します。しかしそれを見逃すのでした。 北条時政(坂東彌十郎)と義時(小栗旬)の父子は、救援を求めに、甲斐の武田…
第477回 NEXT-ネクスト- 平成二十年五月(2008)新宿歌舞伎町 新宿ジョイシネマ2 全身が黄金色に輝く新種の人類が誕生、超越した能力で人類にとって代わることを恐れた政府が抹殺しようとして裏をかかれる。というのがフィリップ・K・ディックの…
第476回 フェイス/オフ 平成十年六月(1998)三軒茶屋 三軒茶屋シネマ FBIの捜査官とテロリストが入れ替わる『王子と乞食』の現代版のようなストーリー。これが派手な追跡、銃撃、爆発シーンの連続で展開される。 生真面目な捜査官がジョン・トラボ…
書 名 『義時 運命の輪』 著 者 奥山景布子発 売 集英社発行年月日 2021年11月25日 義時 運命の輪 (集英社文庫) 作者:奥山 景布子 集英社 Amazon 鎌倉幕府を開いた源頼朝の義弟で、執権にまで昇りつめ幕政を牛耳った北条義時(1163~1224)には様々な…
北条宗時(片岡愛之助)率いる軍勢が、伊豆の実力者である、堤信遠(吉見一豊)の館を襲います。北条の館に火が上がるのを見て、源頼朝(大泉洋)がいいます。 「もう、もうあとには引けぬ」 北条時政(坂東彌十郎)と、北条義時(小栗旬)は、堤信遠を討ち…
挙兵の日は、8月17日と決まりました。その日は三島明神の祭りに当たっていました。北条宗時(片岡愛之助)がいいます。 「まず、父上と私が率いる先陣が、目代(もくだい)、山木兼隆(やまきかねたか)の館を襲う。火を放ち、これをもって平家討伐、関東挙…