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大河ドラマウォッチ「西郷どん」 34回 将軍慶喜

 今週も軽くツッコんでいこうと思います。
 第二次長州征伐で幕府は苦戦、その戦のさなか、将軍家茂が亡くなります。幕府は朝廷に働きかけ、休戦へと持ち込まざるをえませんでした。
 岩倉具視のあばら屋で、西郷、大久保、そして勝海舟が話し合っています。大久保が、慶喜は将軍にはならないと話します。勝も、これで幕府は終わりだ、といいます。岩倉が、この勢いで天子様を中心とした新しい国をつくるのだ、と勢い込みます。しかし西郷は、慶喜が将軍になると思う、と語るのです。
 西郷の予想通り、慶喜は将軍の座についてしまいます。そしてフランスに急接近していきました。
 そして孝明天皇崩御。西郷や大久保は、有力諸侯たちに働きかけ、四候会議を開き、慶喜を牽制しようとします。西郷は久光に会い、会議を仕切るようにたのみます。まんざらでもない久光。
 京の二条城に四候が集まります。そこへ慶喜が入ってきます。早速、会議を仕切ろうとする久光。しかし慶喜はすで三候に根回しをしており、久光はまたしてもピエロ。その泣き笑いの表情も、堂に入ってきています。
 慶喜はイギリスをはじめとする各国の公使を招待し、日本の最高権力者は徳川慶喜であると世界に宣言し、幕府の力を再び取り戻していきました。
 そして慶喜はフランス公使、ロッシュと密約を交わします。フランスが長州、薩摩を叩き潰すための武器を用立てる代わりに、勝利の暁には薩摩をフランスの領地として割譲しようというのです
 西郷はイギリス公使パークスの通辞、アーネスト・サトウと対面しました。サトウはいいます。もし薩摩が強く望むなら、イギリスは支援を惜しみません。とフランスが慶喜にした道筋をたどろうとします。西郷はそれを理解しました。
「日本のことは、日本人で解決せねばなりません」
 と、宣言します。かっこいいぞ西郷。いわばこの回のハイライトです。さらに西郷は静かにすごみます。
「日本は、イギリスのものでも、フランスのものでもありもうはんど」 
 西郷は大久保に徳川を討つ決心を話します。大久保はその決心を受けて、長州に向かいます。西郷は岩倉のもとを訪ね、倒幕の勅命を賜りたいと頼みます。倒幕の動きは進んでいきました。
 そのころ土佐で、坂本龍馬が藩主の山内容堂と会っていました。妙案があると、龍馬は後藤象二郎に打ち明けます。戦をしないで、幕府を取り潰せる策があると。
 岩倉具視は偽の勅書を作成していました。岩倉も命をかけようとしていたのです。
 ところが慶喜大政奉還をおこなってしまうのです。西郷は振り上げた拳を振り下ろせなくなりました。
 西郷のもとを坂本龍馬が訪れます。西郷は龍馬が大政奉還をさせたことを見抜きます。
「もう武をもって徳川を叩き潰さにゃ、ないもかわらん」
 と西郷は龍馬にいいます。
「わしゃそうは思わん」
 と龍馬はいいます。二人は対立します。おまんも戦は好かんかったじゃろう。と、龍馬。
「なんちいわれようと、おいは慶喜を討つ。息の根をとめんとじゃ」
 二人はにらみ合います。
「こよいはここらでよかろうかい」
 と西田敏行間ナレーションが入り、今回は終了です。