日本歴史時代作家協会 公式ブログ

歴史時代小説を書く作家、時代物イラストレーター、時代物記事を書くライター、研究者などが集う会です。Welcome to Japan Historical Writers' Association! Don't hesitate to contact us!

『映画に溺れて』第427回 ハスラー

第427回 ハスラー 平成二十三年十月(2011)府中 TOHOシネマズ府中 若い頃、ビリヤードに夢中になったことがある。ローテーションゲームでポケットに十五個の玉を落としていく快感。西武線の江古田駅近くに友人がいて、駅前にあったビリヤード場に彼…

『映画に溺れて』第426回 白と黒

第426回 白と黒 平成十三年六月(2001) 京橋 フィルムセンター 犯罪物、推理物の面白さは、最後に意外な犯人が用意されていて、あっと驚かされ大満足となるのだが、この映画は犯行の場面で始まる。 弁護士会の会長夫人が浮気相手の若手弁護士、浜野に痴…

西山ガラシャさん新刊

新刊「徳川家康とお亀の方」 会員・西山ガラシャさん原作の歴史漫画が発売となりました。 読者の皆様、よろしくお願いいたします。 尾張徳川歴史コミック「徳川家康とお亀の方」 作者:西山ガラシャ(原作),瀬知エリカ(作画),原史彦(監修) 本丸ネットワ…

『映画に溺れて』第425回 shall we ダンス?(1996)

第425回 shall we ダンス?(1996) 平成八年七月(1996)池袋 文芸坐2 リチャード・ギア主演のハリウッドリメイク版もよく出来ているが、やはりなんといってもオリジナル『shall we ダンス?』がいいのだ。 この映画のヒットで中高年層に社…

大河ドラマウォッチ「青天を衝け」 第23回 篤太夫と最後の将軍

パリにいる幕府の使節団に、フランスからの六百万ドルの借款(しゃっかん)が消滅したとの知らせが入ります。同時にパリに来ていた薩摩が風聞を流し、幕府の信用が落としめられたためです。問題は民部公子(徳川昭武)(板垣李光人)が諸国へあいさつ回りす…

『映画に溺れて』第424回 Shall We Dance?(2004)

第424回 Shall We Dance?(2004) 平成十七年六月(2005)新宿 新宿スカラ2 リチャード・ギアはよほどシカゴの弁護士に縁があるのだろうか。『真実の行方』『シカゴ』に続いてもう一本、やはりシカゴの弁護士役があるのだ。 ただし、…

大河ドラマウォッチ「青天を衝け」 第22回 篤太夫、パリへ

慶応三年(1867)。篤太夫(吉沢亮)はパリへ向かう船に乗っていました。船酔いで苦しむ篤太夫に、水を差し出す者がいます。日本語を操る外国人に、篤太夫は驚きます。アレクサンダー・シーボルトでした。帰国のために同船していましたが、パリまで通辞の役…

書評『シャムのサムライ 山田長政』

書名『シャムのサムライ 山田長政』 著者名 幡 大介発売 実業之日本社発行年月日 2021年5月25日定価 ¥2400E シャムのサムライ 山田長政 作者:幡 大介 実業之日本社 Amazon 海外に雄飛した一世の英傑、異国で出世した山田長政(1590?~1630)の真…

『映画に溺れて』第423回 真実の行方

第423回 真実の行方 平成九年二月(1997)池袋 文芸坐 『シカゴ』で悪徳弁護士を演じたリチャード・ギア、やはり『真実の行方』でもシカゴの弁護士役で主演している。 報酬目当てで卑劣な犯罪者の依頼を受け、無実を勝ち取る敏腕弁護士ベイル。 大司教が…

大河ドラマウォッチ「青天を衝け」 第21回 篤太夫、遠き道へ

篤太夫(吉沢亮)は、慶喜(草彅剛)の側近である、原市之進(尾上寛之)に会っていました。 「内々の話であるが」原は膝を進めます。「きたる卯の年、フランスのパリにて、博覧会という催しが開かれる。なんでも、西洋東洋の万国が、おのれの国の自慢の物産を持ち…

『映画に溺れて』第422回 シカゴ

第422回 シカゴ 平成十五年五月(2003)錦糸町 楽天地シネマ3 ブロードウェイのヒットミュージカルの映画化。歌って踊るレニー・ゼルウィガー、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、そしてリチャード・ギアも歌う。普段は地味な脇役のジョン・C・ライリーま…

『映画に溺れて』第421回 隣のヒットマン

第421回 隣のヒットマン 平成十三年十一月(2001)新橋 新橋文化 ブルース・ウィリスがクールな殺し屋を演じた『隣のヒットマン』は伏線の効いた緻密なコメディで、オチもよく痛快である。 歯科医のオズは底抜けのお人好しで、借金の山と悪妻ソフィに悩…

書評『一休破戒帖 女賊始末』

書 名 『一休破戒帖 女賊始末』著 者 平野 純発行所 芸術新聞社発行年月日 2021年6月1日定 価 ¥Ⅰ700E 一休破戒帖 女賊始末 作者:平野純 芸術新聞社 Amazon 「頓智の一休さん」で親しまれる一休宗純(1394~1481)を主人公とした小説である。みずか…

大河ドラマウォッチ「青天を衝け」 第20回 篤太夫、青天の霹靂(へきれき)

篤太夫(吉沢亮)は一橋家の財政建て直しに、自分の居場所を見つけていました。 長州攻めの指揮をとっていた将軍家茂(磯村勇斗)が、大阪城にて倒れてしまいます。慶喜(草彅剛)は家茂を見舞います。 「私はまだ死ねんのじゃ。今の徳川を残して死んでは、…

第10回日本歴史時代作家協会賞 候補作発表‼

第10回日本歴史時代作家協会賞 各賞候補作(2021年度) ●文庫書き下ろし新人賞 (デビューから3年以内の作家で、2020年6月から2021年5月刊行までの文庫書き下ろし作品が対象) [候補作] 櫻部由美子『くら姫 出直し神社たね銭貸し』 ハルキ文庫21年4月鷹山 …

『映画に溺れて』第420回 ダイ・ハード

第420回 ダイ・ハード 平成元年三月(1989)新宿歌舞伎町 新宿プラザ 不死身でもなく特殊能力もない生身のヒーローがたまたま凶悪事件に巻き込まれ、ひとりで敵に立ち向かう『ダイ・ハード』は、なんといっても画期的だった。 ニューヨークの刑事ジョン…

『映画に溺れて』第419回 Mr.インクレディブル

第419回 Mr.インクレディブル 平成十七年一月(2005)新宿 新宿ピカデリー2 スーパーヒーロー同士が結婚し、生まれた子供たちにも特殊能力があるというのは『スカイ・ハイ』と同じ趣向だが、公開の時期はこちらの『Mr.インクレディブル』が少し早い…

大河ドラマウォッチ「青天を衝け」 第19回 勘定組頭 渋沢篤太夫

篤太夫(吉沢亮)は一橋家の懐を豊かにするために動き始めました。良質の米を高く売り、火薬の製造を始めます。 そして幕府にも、懐を豊かにしようとする男がいました。小栗忠順(上野介)(武田真治)です。 「フランスから軍艦を買うか。さすれば長州など…

『映画に溺れて』第418回 バットマン リターンズ

第418回 バットマン リターンズ 平成四年八月(1992)大阪 梅田 梅田東映パラス ティム・バートン監督の『バットマン』に続く『バットマン リターンズ』は、さらにバートン色の強い遊び心満載で、乳母車ごと捨てられた赤ん坊が川をどこまでも流れていく…

『映画に溺れて』第417回 ワンダーウーマン

第417回 ワンダーウーマン 平成二十九年七月(2017)西新橋 ワーナーブラザース試写室 マーベルがアベンジャーズを結成したのに対し、DCコミックスもまたスーパーマンやバットマンたちをジャスティスリーグで集結させた。その中の紅一点がワンダーウー…

大河ドラマウォッチ「青天を衝け」 第18回 一橋の懐

武田耕雲斎(津田寛治)を首領と治した天狗党千人あまりが、慶喜(草彅剛)を頼り、京へと向かっていました。しかし慶喜は家臣にいいます。 「京を守るのが私の役目だ。天狗ども京に入れるわけにはいかぬ。私の手で、天狗党を討伐する」 篤太夫(吉沢亮)や…

『映画に溺れて』第416回 インクレディブル・ハルク

第416回 インクレディブル・ハルク 平成二十一年一月(2009)新橋 新橋文化 エドワード・ノートン、ウィリアム・ハート、ティム・ロス。文芸大作に主演しそうな渋い三人でマーベルコミック『超人ハルク』の映画化。 米軍が極秘で開発中のスーパーソルジ…

『映画に溺れて』第415回 スパイダーマン

第415回 スパイダーマン 平成十四年五月(2002)渋谷 渋東シネタワー2 ヒーローコミックが低予算のTVシリーズとなり、やがてスターを起用した大作映画に生まれ変わるのは、今はなきクリストファー・リーヴ主演の『スーパーマン』あたりからか。 そし…

大河ドラマウォッチ「青天を衝け」 第17回 篤太夫、涙の帰京

元治元年(1864)六月。篤太夫(吉沢亮)と成一郎(高良健吾)は、一橋家のために集めた人々を連れて、江戸に向かっていました。そこへ中の家(なかんち)の作男である伝蔵(萩原守)がやって来ます。伝蔵は惇忠(田辺誠一)が放免になったことを二人に伝え…

『映画に溺れて』第414回 シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい

第414回 シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい 令和二年十二月(2020)有楽町 ヒューマントラストシネマ 十九世紀末のパリ、若き詩人エドモン・ロスタンは二年前にサラ・ベルナールのために書いた詩劇が失敗に終わり、次の仕事がなく困窮していた。 そ…

『映画に溺れて』第413回 メリーに首ったけ

第413回 メリーに首ったけ 平成十一年二月(1999)新宿歌舞伎町 新宿グランドオデヲン ここまでやるかというぐらいに悪乗りの下ネタ満載、大いなる悪ふざけではあるが、微妙なところで下品になりすぎない。というか、下品さがさほど不快に感じられない。…

大河ドラマウォッチ「青天を衝け」 第16回 恩人暗殺

慶喜(草彅剛)は朝廷から禁裏御守衛総督を申しつけられ、京のまつりごとの中心につきます。政治的基盤を固めるため、水戸藩へ人材の援助を要請するのでした。 一橋家に仕える人選御用の命を受けた篤太夫(吉沢亮)と成一郎(高良健吾)は、関東に向けて出発…

『映画に溺れて』第412回 バス停留所

第412回 バス停留所 平成四年八月(1992)銀座 銀座文化 昔の映画というのは、どうしてこうも面白いのだろう。 粗暴なカウボーイのボウ・デッカーがアリゾナの都会にやって来る。ロディオの大会があるからだ。彼はそこで安酒場の女給シェリーと出会う。…

大河ドラマウォッチ「青天を衝け」 第15回 篤太夫、薩摩潜入

栄一(吉沢亮)と喜作(高良健吾)は一橋(ひとつばし)家から、初めての俸禄(給料)をもらいます。平岡円四郎(堤真一)は二人の故郷の領主であった、岡部に話を通してくれていました。これで栄一と喜作は、正真正銘の武士となったのでした。平岡は二人に…

『映画に溺れて』第411回 グッバイガール

第411回 グッバイガール 平成元年六月(1989)池袋 文芸坐 ブロードウェイの巨匠でありコメディの名手でもあるニール・サイモンが、夫人のマーシャ・メイスンのために映画シナリオを書いた。監督はベテランのハーバート・ロス。『グッバイガール』はリチ…