日本歴史時代作家協会 公式ブログ

歴史時代小説を書く作家、時代物イラストレーター、時代物記事を書くライター、研究者などが集う会です。Welcome to Japan Historical Writers' Association! Don't hesitate to contact us!

『映画に溺れて』第520回 NOPE ノープ

第520回 NOPE ノープ 令和四年九月(2022)府中 TOHOシネマズ府中 UFOを信じるか、信じないか。という議論はそもそもおかしいと思う。UFOとは未確認飛行物体の略語であり、なんだかよくわからないものが空を飛んでいるだけなのだ。それは…

書評『宮澤賢治 百年の謎解き』

書名『宮澤賢治 百年の謎解き』 著者 澤口たまみ発売 T&K Quarto BOOK発行年月日 2022年8月1日定価 2420円(税込) 宮澤賢治 百年の謎解き 作者:澤口たまみ Independently published Amazon 1933年(昭和8年)9月21日、37歳で夭折した宮…

第11回日本歴史時代作家協会賞 授賞式&記念トークショー&サイン会のお知らせ

授賞記念トークショー&サイン会 きたる10月8日(土)、第11回日本歴史時代作家協会賞 授賞式&記念トークショー&サイン会を行います。 詳細ならびにお申し込みは下記リンクより八重洲ブックセンターのサイトへどうぞ。 www.yaesu-book.co.jp

新会員・鳴海風さん新刊

新会員・鳴海風さんの新刊です。今月2冊が店頭に並んでおります。 以下、著者コメント: こんにちは。 今月2冊、新刊を出しました。 厚かましいですが、PRをさせてください。 1冊は、執筆に5年かけた小説です。幕末の会津若松が舞台です。天文暦学がふ…

『映画に溺れて』第519回 スワンソング

第519回 スワンソング 令和四年六月(2022)京橋 テアトル試写室 ウド・キアといえば、一九七〇年代、『悪魔のはらわた』のフランケンシュタイン博士と『処女の生血』のドラキュラ伯爵が強烈に印象に残っている。アンディ・ウォーホル監修、ポール・モリ…

『映画に溺れて』第518回 チャイナタウン

第518回 チャイナタウン 昭和六十三年六月(1988)荻窪 荻窪オデヲン座 アメリカ映画で時代劇といえば西部劇だが、戦前の禁酒法と大恐慌の時代を描いた作品も一種の時代劇のような気がする。 当時、パルプマガジンで活躍したダシール・ハメットやレイモ…

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー14

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー14 『秀吉を討て 薩摩・明・家康の密約』(松尾千歳、新潮新書) 慶長5年(1600)に起きた関ヶ原の戦いで、石田三成を中心とする西軍は、徳川家康に率いられた東軍に敗れた。 その関ヶ原で、目前の合戦には参加せず、ほぼ…

『映画に溺れて』第517回 アンタッチャブル

第517回 アンタッチャブル 昭和六十二年十月(1987)新宿歌舞伎町 新宿プラザ 私のブライアン・デ・パルマ初体験は一九七五年公開の『ファントム・オブ・パラダイス』で、これはわが生涯に観た映画の中でも上位に入る。その後、『キャリー』『悪魔のシス…

『映画に溺れて』第516回 ラストマン・スタンディング

第516回 ラストマン・スタンディング 平成九年二月(1997)日比谷 日比谷映画 派手な暴力描写で名高いウォルター・ヒル監督が黒澤明の『用心棒』をほぼそっくりそのまま、禁酒法時代のテキサスに置き換えてリメイクしたのが『ラストマン・スタンディング…

『映画に溺れて』第515回 用心棒

第515回 用心棒 昭和五十三年十一月(1978)大阪 阿倍野 アポログリーン 私は三船敏郎が大好きだ。三船といえば黒澤明、『七人の侍』は映画として文句なしに最高である。が、異彩を放つキャラクターといえば『用心棒』の浪人だろう。 すさんだ宿場町にふ…

書名『トオサンの桜  台湾日本語世代からの遺言

書名『トオサンの桜 台湾日本語世代からの遺言』 著者 平野久美子 発売 潮書房光人新社 発行年月日 2022年6月23日 定価 ¥840E トオサンの桜 台湾日本語世代からの遺言 (産経NF文庫) 作者:平野 久美子 潮書房光人新社 Amazon 日本語のすでに滅びし国に住み…

大河ドラマウォッチ「鎌倉殿の13人」 第35回 苦い盃(さかずき)

鎌倉殿である源実朝(さねとも)(柿澤勇人)は、北条政子(小池栄子)がこっそりと置いておくように命じた、和歌の写しを見つけます。実朝は母の政子に会いに行きます。実朝が一番好きだといった歌は、父の頼朝(よりとも)が書いたものでした。政子は実朝…

第514回 荒野の七人 真昼の決闘

第514回 荒野の七人 真昼の決闘 昭和四十七年十月(1972)大阪 難波 南街劇場 西部の荒野を馬上のガンマンが駆けて行く。背景に流れるのは『荒野の七人』のオリジナルテーマ曲。『荒野の七人 真昼の決闘』の最初のシーン、邦題は大胆にも有名な西部劇の…

大河ドラマウォッチ「鎌倉殿の13人」 第34回 理想の結婚

北条泰時(坂口健太郎)は、父の義時(小栗旬)から、小さな観音像を渡されます。それは頼朝が髪の毛の中に入れて、大事に持っていたものでした。北条政子から形見分けとして、義時に与えられたものです。 「私は、あのお方(頼朝)の、お子とお孫を殺(あや…

書評『やわ肌くらべ』

書名『やわ肌くらべ』 著者 奥山景布子 発売 中央公論新社発行年月日 令和4年7月10日定価 ¥1700E やわ肌くらべ 作者:奥山景布子 中央公論新社 Amazon 平安鎌倉から幕末明治までの多岐にわたる時代を背景に、史実と丹念に向き合い史実の奥に潜む物語を…

『映画に溺れて』第513回 オースティン・パワーズ ゴールドメンバー

第513回 オースティン・パワーズ ゴールドメンバー 平成十四年十月(2002)大泉 Tジョイ大泉 マイク・マイヤーズが英国スパイと悪の天才の二役を演じるコメディ『オースティン・パワーズ』は三本作られ、二作目の『オースティン・パワーズ デラックス』…

大河ドラマウォッチ「鎌倉殿の13人」 第33回 修善寺

頼家の弟であり、「千幡」の呼び名であった実朝(さねとも)(嶺岸煌桜)が、北条政子(小池栄子)に、髑髏(どくろ)を見せられます。 「頼朝様は挙兵の折、この髑髏に誓われました。この命、おぬしにかけようと。すべてはこの髑髏から始まったのです。これ…

『映画に溺れて』第512回 パリで一緒に

第512回 パリで一緒に 昭和六十三年六月(1988)自由が丘 自由が丘武蔵野館 ウィリアム・ホールデンとオードリー・ヘプバーンが売れっ子脚本家とタイピストを演じるロマンティックコメディ。 巴里祭で賑わうパリ。ハリウッドの脚本家リチャードが新作『…

『映画に溺れて』第511回 アダプテーション

第511回 アダプテーション 平成十六年一月(2004)飯田橋 ギンレイホール スパイク・ジョーンズ監督『マルコビッチの穴』で脚本家として一躍注目されたチャーリー・カウフマンだが、撮影現場では影が薄く、ヒロイン役のキャサリン・キーナーにも無視され…

『映画に溺れて』第510回 キャメラを止めるな!

第510回 キャメラを止めるな! 令和四年七月(2022) 立川 キノシネマ立川 リメイクは難しい。どんなに上手に模倣しても、それはオリジナルが素晴らしいからで、たいして手柄にはならない。模倣が下手で見劣りしたり、余計なアイディアを加えて失敗した…

大河ドラマウォッチ「鎌倉殿の13人」 第32回 災いの種

北条一門が集まって、頼家(金子大地)について話しています。大江広元(栗原英雄)が報告します。 「恐ろしいばかりのご回復ぶり。まさに神仏のご加護だと、医者は申しておりました」 家長の北条時政(坂東彌十郎)が思わずいいます。 「医者の野郎、余計な…

『映画に溺れて』第509回 バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー

第509回 バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー 令和四年七月(2022)吉祥寺 アップリンク吉祥寺 バットマンではなく、バッドマンである。 DCやマーベルのアメリカンコミックを意識したパロディではあるが、フランス映画なのでひねりがあり、下ネタも…

大河ドラマウォッチ「鎌倉殿の13人」 第31回 諦めの悪い男

比企能員(佐藤二朗)、北条時政(坂東彌十郎)らが、源頼家の容体について聞きます。息はしているのか 「頼朝様の時と同じです」 と、大江広元(栗原英雄)が答えます。 書庫で比企能員が話します。 「一幡(いちまん)様に鎌倉殿になっていただくためには…

『映画に溺れて』第508回 スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム

第508回 スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム 令和四年一月(2022)立川 TOHOシネマズ立川立飛 スーパーマン、バットマン、スパイダーマン、DCやマーベルの人気コミックは昔からTVや映画で何度も繰り返し映像化されている。 近年でも人気キャ…

『映画に溺れて』第507回 大怪獣のあとしまつ

第507回 大怪獣のあとしまつ 令和四年二月(2022)立川 TOHOシネマズ立川立飛 以前、ハヤカワ文庫から『キング・コングのライヴァルたち』と題するパロディ集が翻訳され、その中にフィリップ・ホセ・ファーマーの『キング・コング墜落のあと』という…

大河ドラマウォッチ「鎌倉殿の13人」 第30回 全成の確率

蹴鞠を教えていた平知康(矢柴俊博)は、お役御免となり、京に戻ることになります。義時(小栗旬)の異母弟である北条時連(瀬戸康司)は、最後の授業を受けていたとき、縁の下にある人形(ひとがた)を見つけるのでした。 頼家(金子大地)は人形を握ってい…

第11回日本歴史時代作家協会賞決定‼

第11回日本歴史時代作家協会賞(2022年度) 新人賞 千葉ともこ『戴天』文藝春秋 [候補作] 稲田幸久『駆ける 少年騎馬遊撃隊』角川春樹事務所 小栗さくら『余烈』講談社 夜弦雅也『高望の大刀』日本経済新聞出版 文庫書き下ろし新人賞 筑前助広『谷中の用心…

『映画に溺れて』第506回 リーグ・オブ・レジェンド

第506回 リーグ・オブ・レジェンド 平成十五年十月(2003)渋谷 渋東シネタワー1 十九世紀末のロンドンで近代兵器による組織犯罪が行われる。ヨーロッパ各地に暗躍する悪の組織ファントム。大規模な陰謀が世界大戦に発展するのを阻止するため、大英帝国…

大河ドラマウォッチ「鎌倉殿の13人」 第29回 ままならぬ玉

源頼家(金子大地)や宿老たちの前に、首桶(おけ)が並べられます。阿野全成(新納慎也)が経を唱えていきます。 館に帰った義時(小栗旬)は、妻の比奈(堀田真由)に話します。 「梶原殿がいなくなり、この先は、否が応でも北条と比企はぶつかることにな…

『映画に溺れて』第505回 フロム・ヘル

第505回 フロム・ヘル 平成十四年二月(2002)日比谷 シャンテシネ2 一八八八年、ロンドンで実際に起こった猟奇犯罪、連続娼婦惨殺事件。被害者は腹部を切り裂かれ、内臓が露出するというおぞましいものだった。犯人は切り裂きジャックと呼ばれたが、正…