日本歴史時代作家協会 公式ブログ

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飯島一次

『映画に溺れて』第410回 パリの調香師 しあわせの香りを探して

第410回 パリの調香師 しあわせの香りを探して 令和三年四月(2021)飯田橋 ギンレイホール 香水といえばパリ。縁のない私でもディオールやシャネルの名前ぐらいは知っている。そもそもフランスで香水が発達したのは、悪臭がひどかったから。それもまた…

『映画に溺れて』第409回 魔法にかけられて

第409回 魔法にかけられて 平成二十年二月(2008)有楽町 よみうりホール 型通りの古典的なディズニーアニメーションで物語が始まる。おとぎの国の森に住む乙女ジゼルは王子様との出会いを夢に見て、動物たちと歌って暮らしている。そこへ白馬の王子エド…

『映画に溺れて』第408回 プリシラ

第408回 プリシラ 平成八年一月(1996)池袋 文芸坐2 ドラッグクイーンが主人公の映画といえば、やはり真っ先に思い浮かぶがのが三人組がオーストラリアの砂漠を行く『プリシラ』である。 渋い初老の敵役テレンス・スタンプが演じる女装の麗人を目にす…

『映画に溺れて』第407回 ステージ・マザー

第407回 ステージ・マザー 令和三年三月(2021)日比谷 TOHOシネマズシャンテ コロナ禍でハリウッド大作がほとんど映画館で上映されない状況が続く。逆に、今は地味な佳作を映画館で観ることのできるチャンスかもしれない。そんな一本がカナダ映画の…

『映画に溺れて』第406回 ミッドナイトスワン

第406回 ミッドナイトスワン 令和二年十二月(2020)新宿歌舞伎町 TOHOシネマズ新宿 トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団はニューヨークに本拠を置く舞踊団であり、男性のダンサーたちが『白鳥の湖』などクラシックの名作をユーモラスな演出でパロ…

『映画に溺れて』第405回 キンキーブーツ

第405回 キンキーブーツ 平成十九年一月(2007)飯田橋 ギンレイホール 英語のKinkyには性的変態という意味があるそうで、近畿大学は英語表記「KINIKI UNIVERSITY」を「KINDAI UNIVERSITY」に改めたとのこと。 二〇〇五年製作の映画『キンキーブーツ』は…

飯島一次さんの小説を公開しました

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『映画に溺れて』第404回 ふるさとポルノ記 津軽シコシコ節

第404回 ふるさとポルノ記 津軽シコシコ節 昭和四十九年七月(1974)大阪 梅田 日活関西支社試写室 初めて映画会社の試写室で試写を観たのは、大阪の梅田にある日活関西支社だった。映画関係の仕事をしていたわけではない。当時、私はまだ大学一年で、「…

『映画に溺れて』第403回 1917 命をかけた伝令

第403回 1917 命をかけた伝令 令和二年十月(2020) 飯田橋 ギンレイホール 戦場で起きた午後から翌朝までの出来事を二時間足らずで描いて、しかもワンカット。いったいどうやって撮影したのだろう。まるで魔法ではないか。 いい映画の条件はいろい…

『映画に溺れて』第402回 まぼろしの市街戦

第402回 まぼろしの市街戦 昭和五十三年四月(1978) 大阪 中之島 SABホール 『マラー/サド』と二本立てで観たのが『まぼろしの市街戦』だった。どちらも精神病院が題材になっている。こんな組み合わせを考える上映会の主催者、よほどの映画好きなの…

『映画に溺れて』第401回 マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者たちによって演じられたジャン=ポール・マラーの迫害と暗殺

第401回 マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者たちによって演じられたジャン=ポール・マラーの迫害と暗殺 昭和五十三年四月(1978)大阪 中之島 SABホール 長いタイトルの映画は『博士の異常な愛情』やウディ・アレンの『SEX…

『映画に溺れて』第400回 スタア誕生(1954)

第400回 スタア誕生(1954) 平成九年一月(1997)国立 国立市公民館 ウィリアム・A・ウェルマン監督、ジャネット・ゲイナー主演の一九三七年『スタア誕生』は、その後繰り返しリメイクされている。最初のリメイクは一九五四年、ジュディ・ガーラン…

『映画に溺れて』第399回 殺人狂時代(1947)

第399回 殺人狂時代(1947) 平成二十五年十月(2013)新橋 新橋文化 山高帽にチョビ髭、竹のステッキという独特の放浪紳士スタイルを捨て、チャップリンが戦後、最初に作った映画が『殺人狂時代』である。自作自演で演じるのはフランスに実在した犯…

『映画に溺れて』第398回 殺人狂時代(1967)

第398回 殺人狂時代(1967) 平成二年十二月(1990)池袋 文芸坐2 池袋文芸坐2での岡本喜八特集では、ずいぶんといろんな喜八映画を堪能したが、『ああ爆弾』と並んで忘れられないのが仲代達矢主演の『殺人狂時代』で、これもまた客席は爆笑の渦で…

『映画に溺れて』第397回 ああ爆弾

第397回 ああ爆弾 平成二年十二月(1990)池袋 文芸坐2 新文芸坐に建て替わる以前の池袋の文芸坐には、実に足繁く通ったものである。当時は三館あって、主に洋画の話題作二本立てが一階の文芸坐、古い日本映画などの特集上映が地下の文芸地下、そして演…

『映画に溺れて』第396回 ナイトメア・ビフォア・クリスマス

第396回 ナイトメア・ビフォア・クリスマス 平成六年十二月(1994)日比谷 日比谷映画 ティム・バートン原案、ストップモーションアニメの名作だが、子供向きというよりは大人が楽しめる内容になっている。 祝日の森の中にあるハロウィンタウン。不気味…

『映画に溺れて』第395回 モンテーニュ通りのカフェ

第395回 モンテーニュ通りのカフェ 平成二十一年五月(2009)飯田橋 ギンレイホール パリの賑やかな大通りの喫茶店で、ささやかながらもゆったりとすごす時間。そんな贅沢な気分が味わえる映画である。 田舎からパリに出てきた若い女性ジェシカがモンテ…

『映画に溺れて』第394回 メルシィ!人生

第394回 メルシィ!人生 平成十五年三月(2003)飯田橋 ギンレイホール シリアスからコメディ、恋愛ものから犯罪アクションまでなんでもこなす芸達者ダニエル・オートゥイユ主演の『メルシィ!人生』、大好きな一本である。 大手避妊具メーカーの経理部…

『映画に溺れて』第393回 流れ者

第393回 流れ者 昭和四十九年八月(1974)大阪 中之島 フェスティバルホール 泡抜きのビールを好む男が主人公の『流れ者』、クロード・ルルーシュ監督、主演がジャン=ルイ・トランティニャン、おしゃれな犯罪映画である。 いきなりミュージカルの場面で…

『映画に溺れて』第392回 男と女 人生最良の日々

第392回 男と女 人生最良の日々 令和二年八月(2020)飯田橋 ギンレイホール レーサーのジャン・ルイは妻が自殺。映画撮影所の記録係アンヌは夫が事故死。ふたりはそれぞれ幼い子供を同じ寄宿舎に預けていて、それがきっかけで親しくなり、やがて愛し合…

『映画に溺れて』第391回 フランケンウィニー

第391回 フランケンウィニー 平成六年十二月(1994)日比谷 日比谷映画 ティム・バートンはフランケンシュタインが好きなのだと思う。ごく初期の短編が『フランケンウィニー』であり、これは後にストップモーションアニメの長編としてリメイクされた。 …

『映画に溺れて』第390回 悪魔のはらわた

第390回 悪魔のはらわた 平成七年七月(1995)六本木 俳優座劇場 3Dの映画は昔からあった。私が子供の頃、片目が青、片目が赤のセルロイドの眼鏡で見た記憶がある。 新宿高島屋のオープンに合わせてタイムズスクエア内に登場した東京アイマックスシ…

『映画に溺れて』第389回 ゴシック

第389回 ゴシック 昭和六十三年五月(1988)新宿歌舞伎町 シネマスクエアとうきゅう 怪物を創ったのはヴィクター・フランケンシュタインだが、そのフランケンシュタインを創造したのはうら若き乙女であった。という秘話を描いたのがケン・ラッセル監督の…

『映画に溺れて』第388回 ヤング・フランケンシュタイン

第388回 ヤング・フランケンシュタイン 昭和五十一年一月(1976)大阪 千日前 大劇名画座 小学生の頃、TVで毎週欠かさず観ていたのが『ザ・マンスターズ』というアメリカのコメディ。毎回マンスター家にちょっとした問題が持ち上がるというホームドラ…

『映画に溺れて』第387回 フランケンシュタイン(1994)

第387回 フランケンシュタイン(1994) 平成七年二月(1995)渋谷 渋東シネタワー1 一九三一年のユニバーサル映画とは違い、メアリー・シェリーの原作にかなり忠実に作られ、時代考証もきちんとしているのが一九九四年、フランシス・フォード・コッ…

『映画に溺れて』第386回 フランケンシュタイン(1931)

第386回 フランケンシュタイン(1931) 平成三年九月(1991)大泉 練馬区立勤労福祉会館 フランケンシュタインを描いた映画はたくさんあるが、やはりボリス・カーロフ主演の『フランケンシュタイン』が一番有名であろう。日本での初公開は昭和七年で…

『映画に溺れて』第385回 ゴッド・アンド・モンスター

第385回 ゴッド・アンド・モンスター 平成十四年二月(2002)池袋 新文芸坐 一九三一年のユニバーサル映画『フランケンシュタイン』はボリス・カーロフ演じる怪物で有名だが、それを監督したのが英国生まれのジェームズ・ホエール。引退後、一九五七年五…

『映画に溺れて』第384回 グッドライアー 偽りのゲーム

第384回 グッドライアー 偽りのゲーム 令和二年二月(2020)日比谷 TOHOシネマズ日比谷 ヘレン・ミレンとイアン・マッケラン、どちらもイギリスのシェイクスピア俳優にしてベテランの名優、映画に主演もすれば脇役も多い。 デイムの称号のあるヘレン…

『映画に溺れて:』第383回 時をかける少女(2006)

第383回 時をかける少女(2006) 平成二十二年四月(2010)高田馬場 早稲田松竹 二〇一〇年版の『時をかける少女』を観た一か月後、たまたま早稲田松竹で細田守監督特集があり、アニメ版『時をかける少女』が上映された。 現代の東京、主人公は高校…

『映画に溺れて』第382回 時をかける少女(2010)

第382回 時をかける少女(2010) 平成二十二年三月(2010)新宿 新宿ピカデリー 『時をかける少女』はTVや映画で何度も映像化され、アニメにもなり、演劇になり、コミックにもなっている。ひとつの作品が様々な形でこれだけ繰り返されるのも珍しい…