日本歴史時代作家協会 公式ブログ

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2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

大河ドラマウォッチ「いだてん 東京オリムピック噺」 第38回 長いお別れ

昭和13年(1938)。日本スポーツ界は嘉納治五郎(役所広司)という大黒柱を失いました。 田畑政事(阿部サダヲ)は、生前の嘉納から、ストップウォッチを託されていました。そのストップウォッチは動いていたのです。 嘉納の棺に、元人力車夫の清さん(峯田…

『映画に溺れて』第185回 デイブレイカー

第185回 デイブレイカー 平成二十三年七月(2011)新橋 新橋文化 ゾンビ映画が出て来るまでは、怪物に襲われた被害者が自ら加害者の怪物に転じるのは吸血鬼映画であった。吸血鬼に血を吸われると、吸われた者も吸血鬼になる。吸血鬼は人の血を吸って…

『映画に溺れて』第184回 処女の生血

第184回 処女の生血 平成七年七月(1995)六本木 俳優座劇場 なかなか楽しいドラキュラのパロディ。ルーマニアのドラキュラ伯爵は闇に君臨する魔王ではなく、ただの哀れな吸血病患者。処女の血を吸わないと長生きできない。最初の場面では白髪を染め…

第183回 血を吸う人形 幽霊屋敷の恐怖

第183回 血を吸う人形 幽霊屋敷の恐怖 平成二年五月(1990)大井 大井武蔵野館 タイトルに「血を吸う」とあるが、吸血鬼は出てこない。 行方不明になった兄の消息を求めて、妹が兄の婚約者の屋敷を訪ねる。婚約者は交通事故ですでに死亡しており、兄…

『映画に溺れて』第182回 血を吸う薔薇

第182回 血を吸う薔薇 平成二年五月(1990)大井 大井武蔵野館 山本迪夫監督の血を吸うシリーズを三本続けて観たのが大井武蔵野館だった。『血を吸う人形 幽霊屋敷の恐怖』『血を吸う眼 呪いの館』『血を吸う薔薇』である。 このうち『血を吸う眼』と…

『映画に溺れて』第181回 ドラキュラ‘72

第181回 ドラキュラ‘72 昭和四十七年八月(1972)大阪 難波 なんばロキシー 以前、東中野のミニシアターで有名なベラ・ルゴシの『魔人ドラキュラ』を観たのだが、これが期待したほど面白くなかった。映画そのものはよくできている。ただ、私にとっ…

新書専門書ブックレビュー7

新書専門書ブックレビュー7 『「ひとり」の哲学』(山折哲雄、新潮選書) 「ひとり」の哲学 (新潮選書) 作者: 山折哲雄 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/10/27 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 本年9月15日に総務省が発表した「統…

『映画に溺れて』第180回 ライオン・キング

第180回 ライオン・キング 令和元年八月(2019)新所沢 レッツシネパーク 一九九四年のディズニーアニメーション『ライオン・キング』が公開されたとき、手塚治虫の『ジャングル大帝』との類似が話題になった。たしかに似ている。 それはさておき、昨…