日本歴史時代作家協会 公式ブログ

歴史時代小説を書く作家、時代物イラストレーター、時代物記事を書くライター、研究者などが集う会です。Welcome to Japan Historical Writers' Association! Don't hesitate to contact us!

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

大河ドラマウォッチ「鎌倉殿の13人」 第33回 修善寺

頼家の弟であり、「千幡」の呼び名であった実朝(さねとも)(嶺岸煌桜)が、北条政子(小池栄子)に、髑髏(どくろ)を見せられます。 「頼朝様は挙兵の折、この髑髏に誓われました。この命、おぬしにかけようと。すべてはこの髑髏から始まったのです。これ…

『映画に溺れて』第512回 パリで一緒に

第512回 パリで一緒に 昭和六十三年六月(1988)自由が丘 自由が丘武蔵野館 ウィリアム・ホールデンとオードリー・ヘプバーンが売れっ子脚本家とタイピストを演じるロマンティックコメディ。 巴里祭で賑わうパリ。ハリウッドの脚本家リチャードが新作『…

『映画に溺れて』第511回 アダプテーション

第511回 アダプテーション 平成十六年一月(2004)飯田橋 ギンレイホール スパイク・ジョーンズ監督『マルコビッチの穴』で脚本家として一躍注目されたチャーリー・カウフマンだが、撮影現場では影が薄く、ヒロイン役のキャサリン・キーナーにも無視され…

『映画に溺れて』第510回 キャメラを止めるな!

第510回 キャメラを止めるな! 令和四年七月(2022) 立川 キノシネマ立川 リメイクは難しい。どんなに上手に模倣しても、それはオリジナルが素晴らしいからで、たいして手柄にはならない。模倣が下手で見劣りしたり、余計なアイディアを加えて失敗した…

大河ドラマウォッチ「鎌倉殿の13人」 第32回 災いの種

北条一門が集まって、頼家(金子大地)について話しています。大江広元(栗原英雄)が報告します。 「恐ろしいばかりのご回復ぶり。まさに神仏のご加護だと、医者は申しておりました」 家長の北条時政(坂東彌十郎)が思わずいいます。 「医者の野郎、余計な…

『映画に溺れて』第509回 バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー

第509回 バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー 令和四年七月(2022)吉祥寺 アップリンク吉祥寺 バットマンではなく、バッドマンである。 DCやマーベルのアメリカンコミックを意識したパロディではあるが、フランス映画なのでひねりがあり、下ネタも…

大河ドラマウォッチ「鎌倉殿の13人」 第31回 諦めの悪い男

比企能員(佐藤二朗)、北条時政(坂東彌十郎)らが、源頼家の容体について聞きます。息はしているのか 「頼朝様の時と同じです」 と、大江広元(栗原英雄)が答えます。 書庫で比企能員が話します。 「一幡(いちまん)様に鎌倉殿になっていただくためには…

『映画に溺れて』第508回 スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム

第508回 スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム 令和四年一月(2022)立川 TOHOシネマズ立川立飛 スーパーマン、バットマン、スパイダーマン、DCやマーベルの人気コミックは昔からTVや映画で何度も繰り返し映像化されている。 近年でも人気キャ…

『映画に溺れて』第507回 大怪獣のあとしまつ

第507回 大怪獣のあとしまつ 令和四年二月(2022)立川 TOHOシネマズ立川立飛 以前、ハヤカワ文庫から『キング・コングのライヴァルたち』と題するパロディ集が翻訳され、その中にフィリップ・ホセ・ファーマーの『キング・コング墜落のあと』という…

大河ドラマウォッチ「鎌倉殿の13人」 第30回 全成の確率

蹴鞠を教えていた平知康(矢柴俊博)は、お役御免となり、京に戻ることになります。義時(小栗旬)の異母弟である北条時連(瀬戸康司)は、最後の授業を受けていたとき、縁の下にある人形(ひとがた)を見つけるのでした。 頼家(金子大地)は人形を握ってい…

第11回日本歴史時代作家協会賞決定‼

第11回日本歴史時代作家協会賞(2022年度) 新人賞 千葉ともこ『戴天』文藝春秋 [候補作] 稲田幸久『駆ける 少年騎馬遊撃隊』角川春樹事務所 小栗さくら『余烈』講談社 夜弦雅也『高望の大刀』日本経済新聞出版 文庫書き下ろし新人賞 筑前助広『谷中の用心…

『映画に溺れて』第506回 リーグ・オブ・レジェンド

第506回 リーグ・オブ・レジェンド 平成十五年十月(2003)渋谷 渋東シネタワー1 十九世紀末のロンドンで近代兵器による組織犯罪が行われる。ヨーロッパ各地に暗躍する悪の組織ファントム。大規模な陰謀が世界大戦に発展するのを阻止するため、大英帝国…

大河ドラマウォッチ「鎌倉殿の13人」 第29回 ままならぬ玉

源頼家(金子大地)や宿老たちの前に、首桶(おけ)が並べられます。阿野全成(新納慎也)が経を唱えていきます。 館に帰った義時(小栗旬)は、妻の比奈(堀田真由)に話します。 「梶原殿がいなくなり、この先は、否が応でも北条と比企はぶつかることにな…